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完璧主義をやめて「最初の一歩」を。開発のために捨てた3つのこと

半年間、個人開発が1ミリも進みませんでした。

Flutterの環境構築は終わっている。作りたいアプリのイメージもある。なのに、コードを1行も書けないまま時間だけが過ぎていきました。毎晩「今日も何もできなかった」と思いながら布団に入る。その繰り返しです。

振り返ると、自分を止めていたのは技術力の不足でもアイデアの欠如でもなく、完璧主義でした。全部わかってからやろう、ちゃんと計画を立ててからやろう、もっと良いやり方があるはず。そう思い続けて半年が経っていました。

当時のゼロ秒思考メモにはこう書いてあります。わからないことが多すぎるから進まない、体系的に学ばないと気持ち悪い、計画がないと動き出せない。完璧に準備しないと動けない自分が、そのまま残っていました。

同じように止まっている人がいるなら、自分がやめた3つのことが参考になるかもしれません。

全体像の完成を待つのをやめた

個人開発を始めようとして最初にやったのは全体像の把握でした。Flutterの公式ドキュメントを読み、アーキテクチャを調べ、状態管理の比較記事を何十本も読んだ。知識は増えます。でも、手は動きません。

全体像が見えないと不安になる気持ちはわかります。自分もそうでした。ただ、全体像が完全に見えてから動き出すタイミングなんて、個人開発ではまず来ません。やってみて初めてわかることのほうが圧倒的に多いです。

転機になったのは、ある記事で読んだ考え方でした。大きなタスクが進まないのは、何をすればいいかわからない、どうやればいいかわからない、自分にできるかわからない、といった不安が何層にも重なっているから。これを一度に全部解消しようとするから動けなくなります。

やったことは単純で、一番確実にできそうな小さい部分から手をつけました。画面遷移の仕組みだけ作ってみる。ボタンを1つ置いてみる。それだけで、ここまではできたという足場ができます。足場ができると、次に何をすればいいかが自然と見えてきました。

全体像は、歩きながら見えてくるものでした。

ツール選びに時間をかけるのをやめた

状態管理のライブラリはどれにするか。バックエンドのサービスはどれを使うか。こういう比較検討に何週間も費やしました。

冷静に考えると、最初のアプリを1本出し切るフェーズで、ツール選定にこだわる意味はほとんどありません。どれを選んでも動くものは作れます。完璧な技術スタックを追うより、とにかく1本リリースするほうが学びは桁違いに大きい。

自分のメモにこう書いてありました。一番重要なタスクをとにかく最初に進めることが大事で、基盤整備やワークフローの整備はその後。当時の自分に言い聞かせていたはずなのに、気づけばまた整備のほうに逃げていました。

ツールは、作りながら調整すればいい。最初の選択が間違っていても、個人開発なら途中で変えられます。致命的な判断ミスになることはまずありません。

他人と比べるのをやめた

Xのタイムラインには、個人開発で月収100万円を達成した人や、リリース初月で1万ダウンロードを記録した人の報告が流れてきます。見るたびに焦りました。焦るほど、完璧に準備してから始めないと恥ずかしいという気持ちが強くなっていきました。

この焦りの正体は、自己効力感の欠如でした。ゼロ秒思考に「自分自身が何かを成し遂げられないと心の中では思っている」と書いています。他人の成果に焦っていたのではなく、自分にはできないという前提があるから、完璧な準備で不安を埋めようとしていた。

ある個人開発者が体を壊すまで働いた話を読んだとき、条件付きの自己肯定感という言葉が刺さりました。成果を出さないと自分に価値がないと感じてしまう状態です。自分も同じ構造にハマっていました。アプリを出して評価されなかったら怖い。だから出す前に完璧にしたい。完璧にできないから出せない。

他人と比較しても、自分の開発は1行も進みません。比べる相手を昨日の自分に切り替えました。昨日より1つでも前に進んでいれば、それでいい。

1つだけやる、を習慣にした

3つをやめたあとに始めたことは、たった1つです。朝起きたら、今日やることを1つだけ決める。それだけに集中する。

最初は朝の50分だけ、1つのタスクに向き合いました。Slackもメールも閉じて、エディタだけ開く。50分が終わったとき、小さいけれど確実に何かが動いたという感覚がありました。

Tip

朝の最初の50分だけでいい。通知を全部切って、1つのタスクだけに向き合う。それを1週間続けると、集中できる時間が自然と伸びていく。

この小さな完了体験が、翌朝の自分を動かします。昨日できたなら、今日もできる。自己効力感は、小さな達成を積み重ねることでしか育ちません。

半年間止まっていた個人開発が、今は毎朝少しずつ進んでいます。完璧な準備は要りませんでした。必要だったのは、完璧を手放す覚悟と、1つだけやると決める勇気でした。

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